ママインタビュー |＃0１．上田ユキエ

Ｑ．ずっとスノーボードをし続けてきていますが、妊娠・出産の時どんな思いがありましたか？

スノーボードを辞めるつもりはなく体の動く限りずっと続けていくつもりでいました 。
でも正直、38歳で出産する時点で「今まで自分の好きなことをやるだけやってきた。これからは子育てや家のことに時間を費やすだろうな。」と思っていました。

産後2ヶ月、主人と息子を連れて片道6時間かかるMammoth mountainへ滑りに行きました。

ママになって初めてスノーボードをして、思ったより体力が落ちていないこと、そして改めて滑ることが楽しくてたまらないと感じました。

"子供と一緒にスノーボード "

Ｑ．子供と一緒にスノーボードをしてみてどうですか？

それはもうメチャクチャ嬉しい！楽しい！心配！！（笑）。
ゲレンデが新しい世界に変わりました。

スノーボードを始めるなら5歳からって聞いたことがあったけどそんなの誰が決めたの？
2才でも3才でも、一緒に雪山に行けるよ！

子供が喜ぶ姿、悔しくて頑張る姿、ママもかっこよく見せたいという向上心。
子供との雪山には沢山の要素が詰まっています。
雪が冷たくてイジけるし、ヘルメットが不快で外したがるし、歩くの疲れて甘えるし、転んで泣くし。
でも今まで見せたことのない根性を見たのもスノーボードでした。

まだまだこれからいろんな経験を一緒にしていけるんだと思うとワクワクします。
私の大好きなこのフィールドに、子供と一緒に居られる幸せは言い表せないほどの感動です！

"ママになってもスノーボードを続けるという思い"

Ｑ．子育てをしながらプロスノーボーダーとして活動を続けようと思ったきっかけは？

アメリカに渡り、これまで蒔いてきた種がやっと認められ、必要とされるようになっていたところでの出産でした。

産後３か月、オレゴンで行われるK2のミーティング撮影へ泊りがけで出張しました。
今も私を必要としてくれている場があるなら、『やりたい！』
強い思いが湧き上がってきました。

幸いアメリカの文化は子供を産んでからの復帰が当たり前のように受け入れられる社会の風潮があります。
結婚していようが子供がいようが、やれるならそれでいいんです。
3ヶ月の赤ちゃんを置いて出張へ行くことに戸惑いはありましたが、アメリカの家族も社会も誰も咎めませんでした。
むしろ、『おめでとう！』と迎え入れてくれました。
その分日本に仕事で戻るたびに『子供はどうしたの？』『信じられない！』と少々非難も感じましたが、人に言われることよりも自分自身が感じる葛藤や罪悪感と闘ってきたと思います。

私は自分がやっていることを信念持って続け、堂々と伝えたい。
そして、子供を持つママ達にもスノーボードという素晴らしい世界を失くさずに持ち続けて行こうよと励ましたいです。

"もっと沢山のキッズとママにスノーボードを楽しんでほしいから"

Ｑ．今回の新企画リルキッズ＆ママにはどんな思いがありますか？

「ママになってもスノーボードを続けたい、続ける。」そう意思を強く持ち、葛藤しながらスノーボードの現場にいました。
ふと周りを見たら一緒にスノーボードしてきた仲間たちが子供と一緒に雪山に戻ってきていました。

スノーボードが好きだから子供がいても滑り続けている。
その純粋な情熱と、母として試行錯誤しながら得てきた情報は、私を含め多くの人に勇気ときっかけを与えると思いました。
そう思ったら、リルを立ち上げた時と同じ情熱が湧き上がってきました！

子供は生まれて2年もすれば雪山で一緒に楽しめるようになりました。
思っていたよりずっと早くに。
そして、スノーボードが大好きになり、雪山をメチャクチャ楽しんでいます。
ママになっても頑張れること、ママが一緒だから子供が楽しめることがあると知りました。

私たちも手探りしながらこの道を進んでいます。
そうして得た沢山の経験を活かし、もっと沢山のキッズとママに雪山を楽しんでほしいという願いを込めて、このプロジェクトをスタートします。

ゲレンデに出てみれば先輩ママ達が子供を連れてカッコよく滑っている。
このプロジェクトを作ることでスノーボードを続けていく素晴らしい環境がもっともっと広がると信じています。

見てくれている沢山のキッズとママたちへ
一緒に新しいフィールドで楽しみましょう！